最近のModパックのクエストにはFTB Questsというクエストブックを追加するModが使われていることが多く、Modパックのフォルダ内にあるFTB Questsのファイルをいじることで翻訳された文章をゲーム内で表示することができるようになる。
今回は、FTB Questsのファイルを自動で翻訳するツールをいくつか見つけたので紹介する。
※CurseForgeアプリのModパックを前提に説明しています。Modパックやツールによっては対応していない可能性があります
※完璧な翻訳結果を保証するものではありません
※翻訳後にModパックのアップデートをする場合は、もう一度同じ手順で翻訳が必要な場合があります
※NeoFoege(マイクラ本体バージョン1.21系)には未対応のものが多そうです
MC Questing Mod Localizer
クエストブック(FTB Quests)を翻訳できるWebツール。
※入っているMod全てを翻訳するのではなくてクエストブックのみなので注意
[MC Questing Mod Localizer]
(ソースコードは[Github]で公開されている。)
本体バージョン1.20のModパックでいくつか試してみたが今のところ良い感じで、クエストブックだけを翻訳したい場合は結構オススメ。
以下のURLに日本語の手順の解説があるので、こちらを見ながらやると良さそう。
[Note - Minecraft Modpack Questの日本語化]
※Fabric、NeoFoegeのModパックは未対応
この記事の補足など
やることをざっくりまとめると以下のような手順になる。
- 「FTB Quests Localizer」というModを個別に追加する
- ゲーム内でFTB Quests Localizerのコマンドを実行すると翻訳用のベースファイルが出力される
- それをこのWebツールに読み込ませると日本語化されて出力できる
- それをリソースパックとして読み込ませる
Modの個別の追加方法
CurseForgeから個別にダウンロードしてModフォルダに入れても動作するはずだが、
- 「私のModパック」 > 作ったMod環境 > 「︙」ボタン > 「プロファイルオプション」 > 「このプロファイルのコンテント管理を許可する」にチェック
これで「コンテンツを追加」ボタンが表示されてModを追加できるようになる。
詳しくは以下の記事にも記載している。
Modパックフォルダの開き方
CurseForgeのModパックのフォルダを開くには、以下の手順で開ける。
- 「私のModパック」 > 作ったMod環境 > 「︙」ボタン > 「フォルダを開く」をクリック
最終的に、翻訳後のファイルが入ったFTB-Quests-Localization-Resourcepackというフォルダをここのresourcepacksフォルダ下に置けば、ゲーム内メニューの「リソースパック」から読み込めるようになる。
FabricのModパックの場合
上のやり方は「FTB Quests Localizer」を追加するため、このModに対応していないFabricのModパックなどではこちらのやり方で同様の内容を実現できることを確認。
試したModパック(Curseforge)
- DarkRPG
- Prominence II RPG
どちらもFabricのModパックで、一部翻訳精度が低かったりするものの全体の翻訳自体はできた。
手順
細かめに書いたので面倒に見えるかもしれないが、やっている事自体は上で記載したものと大体同じ。
- Minecraft Questing Mod LocalizerのURLを開く。
[Minecraft Questing Mod Localizer] - 一番上のチェックを選択
- 「Modpack Name」にModパック名を入れる。適当でOK
- 下に追加で項目が表示されるので、「Check Language File」の「No」にチェックが入っていることを確認。
- 「Upload Quest Files」の「Browse Files」ボタンを押す
config\ftbquests\quests\chapters
下のファイルすべてを選択して「開く」。
このフォルダのフルパスは以下のようになっている。
C:\Users\{ユーザー名}\curseforge\minecraft\Instances\{Modパック名}\config\ftbquests\quests\chapters
- ファイルが読み込まれる。
翻訳先の言語である下側の項目を「ja_jp(Japanese)」にする。
上はen_usのままでOK。 - 「Start localization」を押すと翻訳開始
- 処理が完了したら「How to Apply Localization」から以下の3つをダウンロードする。
- quests.zip
- en_us.json
- ja_jp.json
quests.zip
を展開して、ファイル名をchapters
に変更。
config\ftbquests\quests\chapters
に移動する。
元々のchaptersファイルはバックアップのため別名にして置いておく。- Modパックフォルダ下のresourcepacksフォルダに
FTB Quests\assets\minecraft\lang
というフォルダを作成し、先ほどダウンロードしたen_us.json
とja_jp.json
をそこに入れる resourcepacks\FTB Quests
下にpack.mcmeta
名前のというファイルを追加する。
これはリソースパックを読み込むために必要なファイルで、このファイルがあることによって翻訳ファイルをリソースパックとして認識できるようになる。pack.mcmeta
をテキストエディタで開き以下を書き込む。
{
"pack": {
"pack_format": 15,
"description": "Localization Resourcepack"
}
}
ここのpack_formatはマイクラ本体バージョンに対応した数字を記載する必要があり、以下のURLなどから確認できる。
[Minecraft Japan Wiki - リソースパック/作り方]
いじったフォルダの中は最終的にこんな感じ。
config\ftbquests\quests
下にあるchapter_groups.snbt
やdata.snbt
は元々あったファイルから変更なし。
- ゲームを起動し、「設定」→「リソースパック」→左側から「FTB Quests」を探して有効にする
- これでクエストブックを開いて日本語が表示されていればOK。
言語設定は日本語にしておくこと。
kubejsが入っている場合
ちなみに、「kubejs」というModが入っているModパックの場合は、kubejs\assets\kubejs\lang
下の言語ファイルを自動で読み込むようになっているらしいので、そこにen_us.json
とja_jp.json
を置くだけOK。
その場合、リソースパックを使わなくても良いのでpack.mcmetaも不要。
pack.mcmetaやリソースパックを使うよりkubejsを追加すれば楽じゃね?と思った人はそっちのやり方でもOK。
kubejsが入っているModパックで試してみたがうまく読み込まれず。
入っていない場合と同様のやり方で翻訳できた。
何をやっているか
Minecraft Questing Mod Localizerで
- 「Convert the quest files to generate the language files and translate it.」
を選択した場合は、FTB Questsのファイルを多言語対応できる状態に直してかつ、日本語に翻訳したファイルも作ってくれる模様。
日本語に翻訳したファイルは別途リソースパックかkubejsを使って読み込ませる必要がある。
なお、
- 「How to Add New Language Manually」
の方は新しい言語の登録なので、基本的に使うことはない。
MinecraftModsLocalizer
これ以下は、私は使っていないので紹介として。
クエストブック(FTB Quests)を含む、Modパックに入っているModすべてを翻訳できるツール。
以下のような特徴があるようだ。
- 以下のいずれかを選択して翻訳できる
- クエストブックの翻訳(FTB Quests、BetterQuesting)
- Modパックに含まれているModすべての翻訳
- ガイド本用Mod「Patchouli」の翻訳
- ChatGPTを使うため翻訳精度が良く、ファイルが読み込めないような失敗が起こりにくい
- 少しだけ使用料がかかる(自動課金はOFFにすることを推奨)
- ChatGPTのAPIキーの設定が必要
[Github - MinecraftModsLocalizer]
ChatGPTに多少課金しても問題ない、という人ならこちらの方が良いかも。
Minecraft Mod Translate tool
Google翻訳を使って色々なModの日本語化リソースパックを作成するツール。
言語ファイルを持っていないModについては翻訳できないようなので、FTB Questsを翻訳するためにはFTB Quest Localizerが入っている必要があるかも?
[Github - Minecraft_Mod_Translate_tool]
過去の内容
残念ながらこの記事に最初に記載していたツールについては公開元Githubページが削除されてしまい使用不可になった。
過去の内容(折りたたみ)
もしおかしくなったときは元々のフォルダをという名前に戻せば良い、ということを覚えておこう。完全に手動での翻訳方法
手動で翻訳したい人のために、FTB Questsのクエストファイルがどこにあってどの場所を直せばよいのかの手順をざっと整理した。
※「過去の内容」と内容の重複あり
※Modパックによってはフォルダ構成が違うことがある模様
インスタンスフォルダのconfig\ftbquests\quests\chapters
の中の.snbtというファイルが1ファイルごとに1つのクエストラインになっている。
インスタンスフォルダは以下の手順で開ける。
- CurseForgeアプリを開く
- DL済みModパックのページの「︙」ボタン
- 「フォルダを開く」をクリック
Modパック「Prominence II RPG」でのフルパスは以下のようになっていた。
C:\Users\{ユーザー名}\curseforge\minecraft\Instances\Prominence II [RPG]\config\ftbquests\quests\chapters
.snbtのファイル名は大体クエストライン名と同じか、それに近いものであるが多い。
もしわからない場合はファイルの中を確認して、おそらく一番下にある「title」という項目を見るとクエストライン名が書かれている。
ファイルの修正
.snbt
というファイルは中身はテキストファイルなので、適当なテキストエディタで開いて編集できる。
「subtitle」と「description」の値をコピーして翻訳ツールで翻訳してから、上書き保存すればOK。
- subtitle クエストのタイトル
- description クエストの説明
注意点として、括弧やダブルクオーテーション、改行などのテキスト形式を下手にいじってしまうと読み込めなくなってしまうので、あくまで修正するのは括弧内やダブルクオーテーション内の文章だけにしておくこと。
ダブルクオーテーションの数は基本的に2個、もしくは偶数になるはず。
修正後の内容を上書き保存したら、ゲームを一度タイトル画面に戻ってから入り直して、クエストブックを開いてみると修正した内容が反映された。
言語ファイルを分離することを推奨
上のようなやり方でFTB Questsクエストのファイルを直接翻訳した場合、もし特殊なテキストフォーマットが含まれていてそれを崩してしまうとクエストライン自体が非表示になってしまうことがある。
これは、FTB Quests LocalizerやMinecraft Questing Mod Localizerを使って言語ファイルを分割することで、テキストフォーマットが崩れてしまった場合でもクエストライン自体が非表示になることを防ぐことができる。
その場合、不正なフォーマットである、という英語メッセージが表示がされる。
snbtファイルって何?
※PCに詳しい人向け
.snbtファイルはJSONと同じようにキーと値のペアをたくさん持ったファイルで、マイクラだけで扱われている特殊なデータ形式と拡張子。
ただし、FTB Questsで扱われている.snbtファイルはカンマの代わりに改行を使う特殊なフォーマットになっていて、NBTLintなどの検証ツールを使っても正しくチェックすることができないというかなり面倒な仕様になっている。
ちなみに、項目の区切りにはカンマを使うことも可能な互換性があるらしい(未検証)。
FTB Questsの多言語化で将来的に翻訳しやすくなる!
1.21系
FTB Questsがマイクラ本体バージョン1.21頃に多言語化に対応したため、言語ファイルを日本語化するだけでクエストブックを日本語化できる。
言語ファイルの場所は以下。
{Modパックフォルダ}\config\ftbquests\quests\lang
ここにあるen_us.snbtの中身を翻訳してja_jp.snbtに名前を変えてフォルダ内に配置すれば日本語化に対応できる。
この.snbtファイルの翻訳に対応しているツールはまだ少ないのだが、上で記載しているMinecraft Questing Mod Localizerの開発者がこれに対応する機能を開発中である模様。
これができれば1.21以降のクエストブックの翻訳はかなり楽になるかも。
1.20.1
FTB Questsがその機能を1.20.1にも対応(バックポート)する予定である模様。
予定通りいけば1.20.1のModパックのクエストブックも簡単に日本語化できるようになるかも。
マイクラとは直接関係ない翻訳ツール紹介
Googleのスマホアプリによるリアルタイムのカメラ翻訳機能
おそらく他の翻訳アプリには少ない機能で、カメラで映しているものをリアルタイムで翻訳し続けてくれるGoogleレンズという機能がある。
いちいち画像化してアップロードする必要がないので手軽に翻訳できる。
Google翻訳のクリップボードから翻訳
Googleの画像翻訳には、直接アップロードするものの他にも「クリップボードから貼り付け」という機能がある。
こちらも、いちいち画像ファイルを作らなくて良いので割と手軽に翻訳できる。
Windowsにデフォルトで入っているSnipping Toolやペイントでキャプチャした画像の一部を切り取って(コピーして)使うと良さそう。
ChatGPT
チャットATで、翻訳ツールとしても利用でき翻訳精度が高い。
翻訳方法の指示ができるので特殊なテキスト形式の場合でも精度を高めやすい。